Q 金野桃子 議員 (県民)
全国各地で、弱視・視覚障がい者の方の投票を保障するため、点字投票や職員による代理投票が行われています。ただ、最近は老化で目が見にくい、点字を使えない・使わない方も増えています。また、守秘義務があっても第三者に自分の投票先を知られることに抵抗を感じる方もいらっしゃいます。そうした中には、自分が記入した文字が投票用紙の正しい箇所に書かれているのか不安を抱くことも多いと伺います。実際には枠外に記入したとしても有効とのことですが、昨年、日本点字図書館が1個250円~400円程度の投票用紙補助具を考案しました。日本点字図書館が考案したものは県内で使用している投票用紙が入らないため、別メーカーのものですが、県内の投票用紙が入るものがあります。東京23区では順次導入が進み、埼玉県でも令和6年7月に埼玉視覚障害者の生活と権利を守る会から要望書が提出されています。私が県内を調べたところ、埼玉県ではすべての選挙がほぼ同じ大きさの投票用紙を用いていることがわかりました。今夏には参議院議員選挙もあります。そこで、県として投票用紙補助具の導入を進められないか、選挙管理委員会委員長にお伺いいたします。
A 選挙管理委員会委員長
投票用紙の記入が難しい方には代理投票の制度が用意されていますが、自ら投票用紙に記入したいとの声があり、障害者団体から視覚障害者用の投票用紙補助具の配置について要望をいただいております。
投票所に配置する備品や消耗品は、投票所を設置・運営する市区町村選挙管理委員会の判断で選定されており、視覚障害者用の投票用紙補助具の配置状況を調査したところ43市町村の投票所で未配置となっています。
誰もが投票しやすい投票環境の整備は重要と詫識しており、より多くの投票所で投票用紙補助具の配置が望ましいと考えています。
しかし、各市町村選挙管理委員会の意識に濃淡があり、それを実現するためには一定の支援が必要です。
そこで参議院通常選挙に先立ち、投票用紙補助具が未配置の43市町村の期日前投票所分を県選挙管理委員会が購入し、当該市町村選挙管理委員会に配布します。
今後、各市町村選挙管理委員会による効果検証を踏まえ、全投票所に広げられるよう、更なる配置を促してまいります。