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一日目の視察先は、熊本市です。

一日目の視察先は、熊本市です。
「熊本市公共交通基本条例」についてお話を伺いました。

<熊本市>
人口 約73万7300人(戸田市の約5.6倍)
面積 約389㎢(同21.6倍)
一般会計 約2854億2000万円(同6倍)
特別会計他合計 約5637億7000万円(同7.6倍)

熊本市では人口が減少傾向にあり、同時に超高齢社会(高齢化率21%以上)を迎えるそうです。また市内中心5km範囲内に人口や施設が集中しているため、市民の多くは自家用車で移動し、一家に一台ではなく、一人一台のレベルで自動車を所有しているそうです。
そのような中で熊本市の公共交通は、①JR、②市電、③電鉄、④バスなどがあり、バスの利用者が大幅に減少しているそうで、年間約5億3000万円を維持費助成しているそうです。
そこで2012年度を「公共交通再生元年」と名付け、公共交通のグランドデザインとして「公共交通基本条例」を制定したそうです。

同条例のポイントは、①公共交通に特化した条例は全国初。②市民は利用者にとどまらず担い手としての役割を持つ点などです。
同条例を定めることで、「公共交通空白地域」「公共交通不便地域」「公共交通準不便地域」と区分けし、バス優先レーンや乗合タクシーなどそれぞれに対策をすることになっています。
全部でかかる予算は年間10億円規模だそうです。

お話を伺い、私は「戸田市の場合は人口約13万人で市内3駅利用者が約6万4000人なので、約半分の市民がJRを使っているのに対し、熊本市の場合は人口約73万人でバス利用者が約8万8000人なので、約12%の市民がバスを利用していることになるが、この約12%の市民のために毎年10億、20億円の予算をかけて路線を整備するのですか?」を質問しました。
これに対して、「熊本市は外から来る人も多い市である。九州の中の熊本、そして県の中の中心地であるという意識のもと、今後も予算を確保して路線を整備する」とお答えいただきました。
ご回答を伺い、市内に新幹線も通っており、飛行場もあり、九州の中でも有数のターミナル都市という意識を高く持っているからこそ、これほど市を挙げて路線整備に取り組むのだなと感じました。

写真は、市内を走る電車です。
道路の真ん中に線路(?)が走っていて驚きました。
また、バスがたくさん!
しかも会社が違うので、A社バス→B社バス→C社バス→D社バス→E社バスといったように5台連続バス、という光景も結構ありました。

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