今日は午後から、平成26年度埼玉県国保協議会南部ブロック国保強化推進協議会並びに研修会に出席しました。
「国保ってなに?」という方に・・・
私たちが病院の窓口で保険証を出せば全額支払わなくて済むのは(多くは自己負担3割)、残りを保険者である市町村や企業が支払っているからです。
保険証1枚でどこでも病院で診察を受けられるのが、国民皆保険制度。国民皆保険制度がないといわれるアメリカなどに比べて、日本の特筆すべき社会保障制度です。
しかし、増え続ける医療費にどの市町村も企業も悲鳴を挙げています。なかでも、市町村国保は退職者や無職者などが多く加入していることもあり、市町村の財政負担はとても大きいことが問題になっています。戸田市も例にもれず毎年多くの財政負担があります。
そこで、昨今の社会保障制度改正のひとつとして、「国保の単位を市町村ではなく都道府県にしよう!」という動きがあります。
私は医療制度や地域医療に関心があり、今回国保運営協議会の委員をさせていただいており、今日はその勉強会でした。
県南部の国保関係者が集まり、今後のあり方などについて学びました。
国保の保険者が市町村から都道府県に変わることで、財政上の問題は?都道府県と市町村の役割分担は?サービスはどうなる?という問題から、収納率アップ、データヘルス事業(レセプトなどデータを医療政策に反映していこうというもの)、医療費の安い個人・保険者へのインセンティブなどを学びました。
都道府県への移行は平成29年or30年とのことですが、ちょうど制度の過渡期にありますので、動向をチェックすることが大切です。
私としては、昨年1年間東大の医療講座で学んだこともあり、「医療もひとつの公共政策だ」ということにハッと目が覚める思いがあります。
保険者機能の強化、社会保険との連携、医療提供者側の意識などが重要だと思っていますが、まずは国民・市民教育が第一歩になるのではないかと考えています。
前回の市政報告会でも、戸田市の国保財政(6月議会にレセプト点検業務等の補正予算が出たので)を1つのテーマに挙げ、皆さんにお話ししましたが、「国保の仕組みなんて知らなかった」「不必要に病院にかかるのはやめよう」などご感想もいただき、微力ではありますが、こうして理解が広まっていけばいいなと思っています。