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[健康福祉常任委員会]市内視察

今日はレガッタ練習後、午後から健康福祉常任委員会の市内視察です。
年間活動テーマを認知症施策としているため、市内の高齢者施設3か所に伺いました。

①1か所目は、東部地域包括支援センターです。
市内4か所ある地域包括支援センターのうち、東部を所管する施設です。
戸田市は総人口137,788人のうち、65歳以上が21,769人(高齢化率15.60%)で、そのうち東部で担当する高齢者人口は6,403人(高齢化率17.95%)と高齢化率が高い地域です。特に喜沢の独居高齢者が多いようです。
職員体制が計6人で職務にあたっています。
認知症に関する取り組みは、自治会、ボランティア団体、中学生などを対象に認知症サポーター養成講座を計5回147人に実施。その他、会食会、ラジオ体操。高齢者見守りシール等。
長年地域で高齢者政策を行っている実績もあり、施設内はアットホームで温かい雰囲気のなか大勢のご高齢の方が賑やかに過ごされていました。

②2か所目は、社会福祉法人優美会とだ優和の杜(戸田中央医科グループ)です。
優和の杜は戸田中央医科グループが市内に開かれた特別養護老人ホームですが、施設内で認知症に関わる人が気軽に集える憩いの場「オレンジサロン」を見学しました。
コーヒーを頂きながら、私たちも一緒に元気体操をしまし。グーチョキパーや椅子に座りながら体を動かす体操で、結構汗ばみました。
参加無料で入退室自由、地域の人にも開かれたサロンだそうですが、なかなか地域の方と交流が広がっていかないため、色々と工夫をしている様子がわかりました。

③3か所目は、戸田市立地域包括支援センターです。
美女木・笹目を圏域とする地域包括支援センターで、美女木の介護老人保健施設内にあります。
市立包括の担当する高齢者人口は6,051人(高齢化率18.00%)と高齢化率が高い地域です。各地区の高齢化率の推移を見ると、平成22年度から平成29年度までの比較で、美女木地区は13.2%→15.9%、笹目地区は15.5%→19.5%、新曽地区は10.7%→11.9%、下戸田地区は16.1%→18.2%、上戸田地区は12.4%→14.4%と特に笹目地区が高くなるそうです。
市立包括の中では、動く(相談)→つなぐ(多職種連携)→伝える(社会資源情報収集)→広げる(認知症サポーター他)についてご説明を受け、特に相談ケース①徘徊を繰り返す方、相談ケース②家族支援が受けられない方のお話を伺いました。

市内3か所の視察を終え、委員会室に戻り、視察検証も行いました。
委員の皆さんから様々なご意見が出ましたが、特に、市立包括の視察について出たご意見が印象的でした。
それは、家族支援が受けられない方(認知症の疑いのある独居高齢女性。子ども2人が近くに住んでいるが連絡が取れない状況)について、「今まで家族が担ってきた役割を今後誰が担うのか?」という問いかけです。
今回は市立包括という”行政”がそれを担ったわけですが、今後家族が「面倒を見たくない」と言った場合に、すべて”行政”が担うことは事実上困難であり、家族を含め本来担うべき人が担うような制度設計が必要ではないかというものです。
担うべき人には家族や地域が想定されるのですが、その取り組みのひとつが視察2か所目の認知症カフェであったり、視察1か所目の地域等への認知症サポーター養成講座であったりします。
ただ、実際問題、果たしてどこまで家族や地域で支えられるのか、きれいごとでは済まされない覚悟が私たちにあるのか考えていく必要があります。

戸田市の認知症政策はまだまだ始まったばかりではありますが、しっかりと取り組んでいかなければなりません。

 

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