Q 金野桃子 議員(県民)
「知事への提案」とは、県政に関する御提案などを県民の皆様から直接知事にお寄せいただく制度です。お寄せいただいた提案などは、知事が全てに目を通した上で、担当する部局でよく検討し、政策への反映を進めていくというもので、私は、一般の県民の方が知事に直接声を届けることのできるすばらしい制度であり、充実を図っていくべきだと考えています。
現在では、県庁の県民案内室や県民案内所等に設置している専用ボックス、メール、ファクス、郵便で提出できるそうですが、例えば県内で多くの乗降客数が見込まれる駅に設置するなど、市町村役場や公共施設などに設置を依頼するなど設置場所を拡大できないか、県民生活部長にお伺いします。
また、公表の仕方について、現在、月1件、知事からの回答を県ホームページに掲載しています。「知事への提案」件数は、過去3年間を見ると、多いときで1万420件、少ないときで2922件と、いずれにせよ数千件レベルで推移しています。これに対して、対応状況を公表しているものは年12件のみですから、非常に少ないと感じます。公表件数を増やす、あるいは御意見の傾向を分析して総括するなど、御意見に対し、もう少し対応の見える化を図るなど、より双方向の制度を目指すべきだと考えますが、県民生活部長にお伺いいたします。
A 島田繁 県民生活部長
まず、「専用BOXの設置場所を拡大できないか」についてでございます。
議員お話しのとおり、知事への提案は、県民の皆様のご意見を知事が直接お伺いし、県政へ反映していく重要な広聴手段の1つでございます。
令和4年度の知事への提案は2922件で、郵送等、紙によるものは190件、ファクシミリが137件、残りの9割は電子メールによるものでした。
ご提案の駅等への専用BOXの設置は、設置費用や維持管理が必要になり、紙での提案が少ない中、費用対効果の面で課題がございます。
一方、知事への提案は、市町村役場や公民館等の窓口でも受け付けることができます。今後は、市町村の窓口の利用について改めて周知することで、紙での提案を希望する方の利便性向上を図ってまいります。
次に「対応の見える化を図る等、より双方向の制度を目指すべき」についてでございます。
現状では、知事が返信した中から、個人情報などに配慮した上で、提案数の多かったものや、県民生活で参考になるものを月に1件選定し、県ホームページで公開しております。
公開に当たりましては、個人情報に加え、様々な関係者との調整が必要であり、一律の公開は困難ですが、ご指摘のとおり、いただいたご意見を総括し、見える化することは大切であると考えます。
このため、今後は、公表の仕方を工夫し、どのような提案が多かったのか等、分野や傾向を見える化することで、県民の皆様の貴重なご意見をより県政に反映できるよう取り組んでまいります。