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[無所属県民会議]会派視察ー富山県「eスポーツによる高齢者福祉事業」

今日は会派で、富山県に「eスポーツによる高齢者福祉事業」の視察に伺いました。
これは全国知事会の先進政策バンクで取り上げられていたものです。
富山県では、人口減少とともに75歳以上の高齢者が増加しており、特に高齢者単独世帯が増えてきている状況にあります。
「富山県高齢者福祉計画」のなかで、「高齢者の健康・生きがいづくり」と「介護サービスの充実と地域包括ケアシステムの深化・推進」と「地域包括ケアシステムの深化・推進を支える体制づくり」を施策に掲げています。
令和2年~3年には、効果測定・ゲーム開発に取り組み、令和4年~5年は地域自走支援・多世代交流に注力したそうです。
まずは、効果測定・ゲーム開発の段階では、市町村地域支援事業である「介護予防教室」等を活用し、これまで参加のなかった高齢者の参加を促進するとともに、県立大学学生等との多世代交流を通して健康寿命の延伸を図ることを趣旨としています。
富山県から委託を受けた富山県立大学がeスポーツイベント等運営会社と協力して体験会を実施し、「窓拭きの達人」等を使用したとのことです。
効果としては、「eスポーツは健康」「eスポーツは楽しい」「eスポーツは競う・勝のが楽しい」等のポジティブな回答が増え、eスポーツが高齢者にとって楽しみや生きがいになる可能性を感じたとのことです。
今後の課題としては、ノウハウの普及により、高齢者自身で運営できるよう支援する必要があること、多世代交流を含めた活動として支援することだそうです。
令和4年~5年には、地域の公民館等での「eスポーツ体験会」を開催、高齢者と子どもを対象にした「eスポーツ多世代交流会」を地域の公民会等で開催することを趣旨としています。
eスポーツ体験会や「ワクワクとやま!シニアeスポーツ月間」の設定・PR、eスポーツイベント等を企画したとのことです。
効果としては、eスポーツ体験した団体の中で、eスポーツ機材を購入する団体が見られたり、老人クラブ等でeスポーツ機器を貸与する団体が現れたり、地域におけるeスポーツの自走支援体制が整いつつあることを感じたとのことです。
今後の課題としては、県主導のeスポーツの普及啓発・導入支援から、地域における自走体制の構築に円滑に移行できるよう支援の在り方を切り替えていくべき団体であること、高齢者による自主的な運営をサポートするための市町村・社会福祉協議会等の支援体制を強化する必要があること、とのことです。
事業費は以下の通りです。
令和2年 約454万円
令和3年 約450万円
令和4年 約497万円
令和5年 約235万円
当初は、高齢者の方々がなかなかeスポーツ体験に参加されなかったりしたそうですが、体験した高齢者の方々から「楽しかった」という感想も多く、また取り組みを始めた頃は目新しさもあり新聞等に取り上げられて県民や社会の注目を集めたそうです。
もともとは次世代の通信規格5Gの整備促進がきっかけというから驚きました。
今では、地域における自走・習慣化の流れが見られるようになっているとのことです。
最近話題の「eスポーツ」ですが、これまでは中高生や若い世代に向けたもので、例えば不登校の子どものスポーツ交流等の効果は知っていましたが、今回「高齢者」という切り口が意外でした。
けれども、実際の体験会の映像等を拝見すると、若い世代から高齢者の方まで、本当に楽しそうに生き生きとeスポーツをされているのが印象的でした。
実際に私たちも体験させていただきましたが、思った以上に面白く、軽く汗ばむくらいでした。
富山県の皆さん、どうもありがとうございました。
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