今日から、公社事業対策特別委員会の行政視察です。
今日は、広島県呉市にある「大和ミュージアム(呉市海事歴史科学館)」を視察させていただきました。
大和ミュージアムは平成17年度に開館し、これまで呉市直営での運営を経て、平成20年度以降は指定管理者制度を導入し、民間のノウハウを活用した施設運営が行われています。
令和8年4月にはリニューアルオープンし、大規模改修に加え、デジタル技術の活用や、混雑対策として入場管理と連動したチケット販売システムの導入など、さらなるサービス向上が図られています。
また、令和8年度からは指定管理者が広島テレビ放送株式会社等による共同事業体に変更されました。
幅広い広報宣伝媒体や店舗網など、民間事業者それぞれの特色やノウハウを生かした誘客事業や受入環境の整備により、利用者の増加やサービスの向上が期待されています。
特に驚いたのは、地域と一体となった施設運営です。
これまで市が指定管理料を負担していたところ、今回、地元企業による共同事業体が運営を担うことで、市の財政負担がなくなるだけでなく、5年間で約2億円程度が市に還元されることも期待されているとのことです。
「行政が施設を運営する」という従来型の発想から、民間の力や地域の資源を最大限に生かし、地域全体で施設を育てていく。
公社・公共施設のこれからのあり方を考える上で、大変参考になる取り組みでした。
視察の合間には、施設内も少し見学させていただきました。
呉市は瀬戸内海に面し、古くから海上交通の要衝として発展しました。
明治時代には呉鎮守府が置かれ、海軍造船工場も建設されました。
その後、人口も急増し、「東洋一の軍港」と称されるまでに発展し、戦艦「大和」が建造された場所としても知られています。
一方で、第二次世界大戦では度重なる空襲を受け、多くの市民が犠牲となりました。
館内には、特攻兵器「回天」に乗り命を失った若者の肉声や、家族に宛てた直筆の手紙なども展示されています。
一つひとつの言葉を目にすると、思わず目を背けたくなるほどに胸が締めつけられました。
そして印象的だったのは、若い世代や子ども連れの来館者が多かったことです。
館内では、若いお父さんが小さなお子さんに、
「この空襲のときのパパのおばあちゃんは逃げてきたんだよ」
と話している声が聞こえてきました。
戦争を知らない世代が、さらに次の世代へと、自分たちの家族の記憶を伝えている。
その姿を目の当たりにし、戦争の記憶を未来へつないでいくことの大切さを改めて感じました。
「施設の運営」と「歴史の継承」。
大和ミュージアムは、単なる観光施設ではなく、地域の歴史や記憶を次世代へ伝える役割も担っているのだと感じます。
今回の視察で得た学びを、今後の県政にも生かしてまいります。
呉市の皆さま、大和ミュージアムの皆さま、貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。




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