[平成24年3月議会]一般質問件名1:未婚ひとり親(シングルマザー・ファザー)の寡婦控除のみなし適用


先週2月28日、朝日新聞、読売新聞、毎日新聞各紙の一面に、こんな見出しが踊りました。「『非嫡出子は相続半分』合憲判決見直しか。」
民法900条4号の規定は、法律上の結婚をしていない両親の間に生まれた非嫡出子の相続分は、法律上の結婚をした両親の間に生まれた嫡出子の相続分の半分と定めています。以前より、この規定が憲法14条・法の下の平等に違反するのではないかが争われており、これまで最高裁は、わが国では法律上の結婚制度を採用していることを理由に、同号は法の下の平等に反しないという判断を繰り返してきました。しかし、今回大法廷へ回付され、18年前の合憲判決が覆される可能性が高くなりました。

私は、この記事を読んで、「法律婚という制度を守ること」と「非嫡出子の権利を守ること」の両者を天秤にかけたとき、最高裁は、憲法は人権を守る基本法という大原則に立ち返り、非嫡出子という社会的に立場の弱い人の権利を守るという姿勢を打ち出したと受け止めました。

これと同じ構造を持つ問題が、ここ、戸田にもあります。それは、未婚ひとり親、すなわちシングルマザー・ファザーの保育料の問題です。

所得税法上、夫と死別・離婚した母子家庭の母親は寡婦控除を受けられます。寡婦控除というのは、夫と死別・離婚した妻の税法上の優遇措置であり、所得税では年間27万円、条件によっては35万円、住民税では26万円、条件によっては30万円控除されます。
つまり、寡婦控除を受けると、公共サービスの算定基礎となる住民税に反映されるため、適用を受けない未婚のひとり親は保育料を始めとした各種公共サービスにおいて不利な扱いを受けています。
このような未婚のひとり親は、平成23年の厚生労働省の人口動態統計によると、非嫡出子の出生数は2万3354人で、全体の出生数が減る中、非嫡出子の出生は増えており、特に若い層に多く、20代前半の母親では5%、20歳未満では27.7%に上ります。また、非婚の母子世帯は2003年度で推定7万世帯でしたが、2011年後には9万6000世帯に増加し、今回の調査で初めて死別を上回りました。非婚母子世帯の経済状況は、年間就労収入は平均160万円であり、死別の場合の256万円、離婚の場合の156万円と、全体の中で最も低い。それにもかかわらず、寡婦控除が適用されないため、場合によっては年間十数万円から数十万円の経済的負担を負っています。

130307_01この問題は、確かに法改正を行えば抜本的に解決できますが、国による法改正を待たずとも、市町村はその裁量により解決することはできます。むしろ私は、このような問題を自らの裁量で解決することこそ、市民に一番身近な自治体である市町村の責務であると考えております。

現に、平成9年度に岡山市、平成22年度に千葉市、平成23年度に朝霞市が、寡婦控除を未婚のシングルマザー・ファザーにみなし適用をし、今年1月には沖縄県も県を挙げて前向きな姿勢を見せています。また、朝霞市は平成23年6月に議長の名前で国に対して意見書を提出し、日弁連は平成24年12月に国に対して要望書を提出しています。この他にも、沼津市・四日市市・高知市・高松市・松山市・札幌市など、自らの裁量で解決を図る自治体が今般急速に増えています。

戸田市は、県内で子どもの割合も高く、子育て世代も多い街です。市長の施政方針の第一にも子育て政策のひとつとして「ひとり親への就労支援」を挙げていらっしゃいます。懸念材料のひとつとなる財政的負担ですが、人口の多い千葉市でも対象者は27名と少なく、財政負担は2011年度で計200万円程度です。

ぜひ戸田市も自らの裁量でこの問題を解決していただきたいと思っております。

このような問題意識のもと、以下3点をご質問いたします。

(1)市内の未婚ひとり親(いわゆる「シングルマザー・ファザー」)の実態について

(2)寡婦控除のみなし適用を含めた今後の対応について教えてください。

 

答弁:子ども青少年部長

(1)戸田市内でシングルマザーが保育園に入れる年齢の子どもを育てている件数は30名強と推定される。

(2)法律婚の有無で生じる不公平感は認識しており、関連部門と調整し、検討する。

詳細はこちらから→こんの桃子市政報告レポート第1号