[平成28年6月議会]一般質問ー投票所について
公選法の改正で投票権が18歳まで引き下げられますが、この他、より多くの方に投票に行っていただけるようにと投票所についても改正されています。その中で自治体の裁量で改正できる点について、戸田市の対応をお伺いしました。
□ 期日前投票・共通投票所について
こんの ①参院選での期日前投票の拡大状況は。②投票日当日に誰でも投票できる「共通投票所」を駅前行政センターや大型ショッピングセンター等に作れないか。③選挙に行きたくても行けない方のために「不在者投票指定施設」の洗い直しを。
選挙管理委員会 ①今回駅前行政センターを7日間延長し14日間とした。その他は従来同様。期日前投票は毎回約20%前後で推移。②共通投票所を設けているのは全国でも4か所で県内ではない。戸田市でも調査したが、二重投票防止のためのオンラインシステムの構築やセキュリティ対策のため一千数百万円かかることが課題。共通投票所の設置は投票率向上の有効な手段であり今後も検討する。③不在者投票指定施設は施設からの申請がないと指定をすることができず、投票率は全体の0.5%前後で推移。
こんの ①拡大したことは評価できるが全選挙期間ではないため、今後は全選挙期間に拡大を。また、戸田市は期日前投票での投票率が20%と比較的高く、現在の市内3か所(市役所、駅前行政センター、笹目コンパル)では市域に偏りもあるため、あいパル、さくらパル、各福祉センター等新たに期日前投票所を設けては。②ショッピングセンターを共通投票所とするのに費用が掛かるのであれば、より費用の掛からない期日前投票所として設けてはどうか。あわせて選挙公報の配架を。
選挙管理委員会 ①全選挙期間にすることは、投票所の設営体制を整えると同時に施設管理部署と協議し検討する。市域に偏りがないよう配置することは大切であり、今後検討する。②イオンモール北戸田が考えられ、投票所として多くの市民の利用が期待できる。場所の確保、会場使用料、包括協定の締結等課題もあるが、イオン側と話し合って参る。選挙公報も働きかけて参る。
こんの ①②ともに前向きな答弁を頂いた。ぜひ実現に向けて検討を。報道によれば、県内では参院選ですでに期日前投票を行える商業施設もある。先方のご協力があってこそだが、広く積極的に働きかけをしてほしい。あわせて選挙公報の配架も働きかけてほしい。
□ 子ども連れ投票
こんの 親が投票する姿を見せることは主権者教育にもつながるはずだ。子ども連れ投票のPRをしてはどうか。
選挙管理委員会 封筒にPRする等検討する
□ 不在者投票指定施設
こんの 老健は指定施設だが、医療センターは指定施設になっていないのはなぜか。医療センターに入院中の方が老健で投票することはできないか。
選挙管理委員会 医療センターは「診療所」であり、国の基準を満たさない。また施設が異なる以上、医療センターの入院患者は老健で投票することはできない。
こんの この基準は平成19年の国のもので、昨今の期日前投票、共通投票所等投票の機会の拡大からすれば、この基準は見直すべきだと思う。また、対象となる施設で現在指定されていない施設もある。制度を知らない場合もあると思うので、今一度対象施設を洗い直して働きかけをしては。
選挙管理委員会 現在、病院が5か所、老人ホームは8か所中1か所のみ指定を受けている。指定を受けていない7か所は投票所へ職員が付き添っていると考えられる。今回を機に指定基準に該当するか調査し必要に応じて働きかけて参る。
こんの 職員の方が投票所に付き添うより、施設内で投票できたほうが負担も少ない。不在者投票指定施設の投票率は0.5%前後というが、これは全投票数における割合であり、他自治体の例では施設内の投票率は高いとも聞き、貴重な一票であることに変わりない。
〈こんのコメント〉
期日前投票所について、市の施設のあいパル、各福祉センターだけではなく、イオンとの包括協定など協議を進めるという具体的なご答弁を頂きました。先方のご理解ご協力があってこそですが、ぜひ実現するといいですね。共通投票所については、一千数百万円の費用を高いとみるか安いとみるか。これだけの予算をかけて投票数が増えれば市としても前向きになるでしょうが、投票数があがることがわからなければ、システム上の課題などもあり、今すぐにというわけにはいかないのでしょう。今後インターネット投票等も進む可能性もあります。不在者投票指定制度は、以前より進めたいテーマのひとつで、今回市内の対象施設を今一度洗い直しをしていただくこととなりました。負担も増えることもあるかと思いますが、立会人等の支援もお願いし、貴重な一票が活かされることを願っています。