(3)手話通訳者の育成・処遇改善を
県によれば、令和2年4月時点で、手話通訳者登録者数は全114人です。そのうち、女性が105人で男性が9人、50代以上が70人以上であり、圧倒的に女性が多く、高齢化も進んでいます。新たな手話通訳者を増やし、働きやすい環境を整備するためには、「手話通訳はボランティアではなく、職業とする人もいる。手話通訳は職業の一つである」という認識を広めていくことが大切だと考えますが、福祉部長の御所見をお伺いします。
また、若い女性が働きやすい環境として大切なことは保育所等、子どもを預ける場所があるかどうかです。県内で活動する若手の女性通訳者によると、手話通訳者が職業として認知されておらず、保育所等に入所するのも困難であるということです。埼玉聴覚障害者情報センターでは稼働証明書を発行しているものの、同じく手話通訳者を派遣する各市町村及び各市町村の社会福祉協議会では稼働証明書を発行していない場合も多いようです。県として、各市町村及び各市町村の社会福祉協議会に対し、稼働証明書を発行するよう求めることはできないか、福祉部長にお伺いします。
<福祉部長>
次に、(3)「手話通訳者の育成・処遇改善を」についてでございます。手話通訳者の方々には、人と人とのコミュニケーションを保障する極めて重要な役割を担っていただいています。
自治体などの登録制度に登録し、依頼があった都度一定の時間派遣されている手話通訳者の働き方が、一つの職業として認識されることは大切なことと考えています。
こうした観点から、保育所などへの入所申請に用いられる稼働証明書につきましては、御本人の意向に沿った取扱いが望まれます。
稼働証明書を発行していない市町村や市町村社会福祉協議会に対しましては、手話通訳者の働きやすい環境づくりへの配慮を求め、今後の発行について働き掛けてまいります。